シリコン編_ver.01
形状が決まったのでシリコンで完成を目指します。
シリコン素材_ver.01でカバー作成の経緯
作り始めて6ヶ月頃、たくさんのトライアンドエラーを繰り返し最終形態が見えてきました。
ここで、本命のシリコン素材での作成です。車イスユーザーである私のたっての願い透明で、かつ視界の邪魔にならないさりげないカバーの完成がいよいよ目に見えて仕上がってまいります。
ここからは、シリコンでの作成になるので足立さんのチャレンジ&研究。そして、私は到着したカバーの着け心地、破損、改善希望点などを足立さんにお送りするという役割に変わります。
制作過程
シリコンを流し込む型作り
まずは、シリコンを流し込む型を作ります。素材はポリウレタン樹脂系ケミカルウッドです。
剥離テスト
シリコンの透明度、剥離テストをまずは小さな面積で行います。
準備中
必要な道具や素材を準備します。
剥離テスト結果
表面処理のテスト結果
サーフェイサー + 磨きでかなり透明度が上がることが分かりました。
表面処理
表面に磨きをかけることにより、シリコンがクリアになります。このようにピカピカに磨きをかけます。(もちろん、磨く工数が増えるほど工賃も上がって来ます。)
脱泡処理
シリコンと硬化剤を混ぜてシンナーで粘度調整して予備脱泡して型締めして本脱泡しているところの図です。
シリコンカバー第1号完成
大きな穴が2つ空きました。オシイ!
型に空気抜き穴をもっと開けた方がいいという事が分かりました。希釈剤を入れ過ぎたみたいでかなり弱いものになり、離型の時に破れてしまいました。これはすぐに調整ができるのでトライします。
シリコンカバー第1号装着
シリコンカバー第2号完成
チャレンジ2回目 ~第2号アクシデント発生~
抵抗が大きすぎて離型できず、なんと型も破損してしまいました。
一度シリコンを流し込んだ型の表面はかなり粘着力が強くなるのが原因のようです。
造形する前にアルコールで洗浄しないといけないのですが、今回は下地塗装をそのまま磨いているのでアルコールで拭くと溶けてしまいます。ウレタン塗装を上から施して硬い塗膜を作った方がいいことが分かりました。
チャレンジ3回目
剥離成功。しかし、大きな気泡が残ってしまう課題が残りました。
気泡の形状は様々ですが、空気抜き穴から遠い中央部に気泡がよく発生しています。中央にたまったガスが抜けていく経路を設定する必要があることが分かりました。外周を真空にして粘度が非常に高いので空気が抜けるまでに非常に時間がかかるようです。
チャレンジ4回目
3回目より改善はされてきましたが、まだ空気が抜け切れていない状態です。
一旦ここで区切りをつけてDMMさんの半透明素材で3Dプリントできることが判明したので、次はそちらで様子を見ることにします。
シリコン編_ver.01 一区切り