完成からの改良

カバー、ホルダー完成の改良点をまとめます。

防水カバー第1号完成

2019.07某日
作業開始から約4ヶ月。記念すべき第1号が完成しました。

  • 完成したコントローラーの防水カバー第1号です!鍵穴もうまくはまっており、落ちたりずれたりする心配はなさそうです。
  • コントローラーのホルダー側の鍵穴です。
  • コントローラーのカバーとホルダーの鍵穴部分です。しっかりと固定されています。
  • コントローラーのカバーとホルダーを斜め上から見た写真です。
  • 実際に、カバーとホルダーをコントローラーに装着した写真です。 カバーの下部に少したるみがあるのが確認できます。
  • 試作品第一号としてはしっかりと機能を果たせ、懸念事項もクリアししました。

素材

  • カバーホルダー:Form2のデュラブルレジン
  • カバー:エラスティックレジン

カバー破損

懸念事項はクリアしましたが、予想外のところのダメージを受けました。

  • 少し、ゆとりのあるカバーだったのですが、装着から4日を過ぎたあたりからゆとり具合が増し、視界に隠れている部分を確認したところ、、、!!!
    コントローラーの先端部分が裂けていました。
  • カバーを外して確認するとこんな感じに破損しています。亀裂が入ったところから徐々に大きくなっていきました。恐らく、知らないうちにどこかに当てたり、ホルダー側に引っ張られていたりと悪条件が重なったのでしょう。
  • これ以上被害が拡大しないように、ボンドで破損部分をくっつけて補強しました。この経験から、カバーの端は厚みを増すという方法がとられています。
    モデリング該当箇所はこちら

カバー端の改良部分

端の厚みを増すことで破損がしにくいように改良を行いました。

  • 青い部分を1.3mmオフセットし厚みを増します。
  • フィレットをかけるとこんな感じになります。
  • 実際に3Dプリンターで出力されたカバー第2号がこちらになります。
    モデリング該当箇所の詳細はこちら

カバーの穴の部分破損

端の厚みを増した7日後、今度は別の緩さを感じ取るようになり、確認したところホルダーに引っ掛けているカバー側の穴の部分が割けてしまいました。

  • カバーの方の鍵穴部分が割けてしまいました。
  • 恐らく、ホルダーに引っかかる負荷がかかっていたようです。

フジカワ メモ

個人的にホルダー側の出ているところが当たって破損を予想していましたがカバー側の破損はその後もなく、カバーの穴の部分の破損がありました。必ずどこかにぶつけてひっかけ部分が破損すると思っていたので想定外でした。Form2のデュラブルレジンは思っている以上に硬かったのでしょうか。

ホルダーを外して使用

ホルダーを外しカバーだけだとどうなるのかを試した結果、予想していたよりずれることが少ないことが分かりました。恐らく、素材とコントローラーの間で摩擦が起こり、当時懸念していたカバーがずれたり落ちるということはありませんでした。

  • このホルダー(半透明になっているところ)がないとどうなるのか取外してみることにしました。
  • ホルダーなしの状態ですが特に問題ありませんでした。

全体の改良

上記状態まで進んだところでちょうどFusion 360アカデミーの会場で足立さんと合う機会がありました。実際にカバーとホルダーの具合を見てもらった数日後、一体化されたカバーが送られてきました。(真夏のサンタクロース?!)
これまでの裂けやすいところなどを踏まえ、厚みは1.3mm、端の厚みは2.3mmにした一体型カバーです。素材は、今までのカバーと同じエラスティックレジンを使用しています。透明度が高いのはアルコール洗浄の時間を調整したら透明度が上がったようです。

  • 一体化されたカバーを装着しました!
  • なんと、すっぽりと綺麗に納まりました!!

設計仕様検討表のブラッシュアップ

防水カバーが一体化されるという仕様変更に基づき設計仕様検討表を仕切り直しの為ブラッシュアップを行いました。ここで更新されたところを太字で記載しています。

検討課題 懸念事項・問題点 検討結果 今後の対応

カバーの覆う範囲

  • 熱を持つか

乗り降りするときに外れる

  • 覆いすぎると熱がこもってしまわないか

コントローラー裏側まで回し込む

  • 完全に回り込むより、裏側少し囲む

一体化にすることにより、車イスからの昇降時のずれが軽減された
熱が多少こもっているが今のところ特に問題なし

 

カバーの厚み

  • 基本面
  • 操作ボタン部

問題なく3Dプリントできるか

  • 光の透過性は十分か
  • 操作時に破れないか
  • 操作時問題なく操作できるか
  • 特に電源ボタンとMODEボタンは使用頻度高
  • 季節により劣化速度が違うかどうか
    (夏:カバーの伸縮
    冬:硬くなったりしないか)

エラスティックレジン
3Dプリントサンプルにて検証済み

  • 1.3mmにて光の透過性あり
  • 基本面、操作部共に1.3mmとする

劣化を考えると、一次試作品ではボタン部分も厚みが同じがいいのか、それとも上部は薄く(0.5mm)するか

擦れて破れる
次に厚みはそのまま1.3mm、外周を2.3mmにすると今度は接続部が破損カバーとホルダー一体型で落ち着いている他は様子見(2019/8/6)

ボタンが少し押しにくいのでクリアランスをもう少し持たせる

カバー取り付け部仕様

  • 切れ込みか
  • 丸穴か

乗り降り時に外れにくいを優先したらしっかり固定できるか(取り付けてもらう)(※変更)

時間経過により裂けないか

  • 季節により劣化速度が違うかどうか
    (夏:カバーの伸縮
    冬:硬くなったりしないか)

切れ込みは避ける恐れがあるので丸穴にする

カバーの破損が目立ったので一体化

 

カバーホルダー

  • 大きさ
  • 厚み
  • 素材

⾧期使用時に割れないか

カバーのテンションに耐えられるか

Form2のデュラブルレジン

PPライクで比較的耐久性があり割れにくい素材を採用

接続部分のでっぱりが不安だったのもありカバーとホルダーの一体化

 

コード接続部の防水性確保

水こぼれがあった時に接続部に水滴がつかないか

雨天時、カバーなしの時より雨に晒されないか

  • 風雨の場合横からの対策もあればベスト

カバーとは別物として設計しなおし、上からの防水と、風雨時の左右からの防水対策

カバーホルダーを延⾧した水切り仕様(傘構造)とする(上部プラス、左右にもカバーを延⾧する)

防水効果の観察

爪形状
ジス止めなどを視野に入れて作成

カバーとコード部の間をどうするか検討

カバーの接続部分の厚み

テンションが強いので裂ける恐れが高いので厚みを持たせる

厚さ2.4mmだと十分そう

  • テンション高そうな穴付近は1.8mm
  • 穴の周り数ミリは2.4mm(サンプルより)

一体化

 

カバーの右端の厚み

車体をギリギリまで詰めて停車、座面の高さを高めるときにコントローラの右端が対象物に擦れたり、狭い場所移動の時に当たる確率が高い

カバーの右側の厚みを1.8mmにする

一体化(様子見)

 

カバーとひっかけ部分の隙間

カバーとひっかけ部分の隙間が広く、平行になっていない、ピン角のところをフィレットかける

隙間はもう少し狭くする
それに合わせてカバーとホルダーの基本面を平行にし、フィレットをかける

一体化(様子見)(2019/8/6)

一体化

 

カバー第2号完成